第二十条(無効審判の請求登録前の実施による通常実施権)
次の各号の一に該当する者であつて、特許法第百二十三条第一項の審判の請求の登録前に、特許が同項各号の一に規定する要件に該当することを知らないで、日本国内において当該発明の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているものは、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許を無効にした場合における実用新案権又はその際現に存する専用実施権について通常実施権を有する。
一 実用新案登録に係る考案と特許に係る発明とが同一である場合において、特許を無効にした場合における原特許権者
二 特許を無効にしてその発明と同一の考案について正当権利者に実用新案登録をした場合における原特許権者
三 前二号に掲げる場合において、特許法第百二十三条第一項の審判の請求の登録の際現にその無効にした特許に係る特許権についての専用実施権又はその特許権若しくは専用実施権についての同法第九十九条第一項の効力を有する通常実施権を有する者
2 当該実用新案権者又は専用実施権者は、前項の規定により通常実施権を有する者から相当の対価を受ける権利を有する。